株式会社アサヒビールコミュニケーションズ様 活用例
工場内をVR化して研修教材に
研修担当の負荷を軽減し、工場見学案内係の育成に効果大
株式会社アサヒビールコミュニケーションズは、アサヒビールのビールや飲料の工場見学の案内業務を中心に、ギフトショップやイベントの運営、販促品の企画販売等を行っている。工場見学の案内係の勤務形態はさまざまで、研修を行う際の研修方法やスケジュール調整等に頭を悩ませていた。そこで、「ABook360」を導入し、研修教材をVR化。研修担当の負荷を軽減するとともに、社内でも自宅でも、スタッフが学びやすい環境をつくり、人材育成と定着を図った。
お客様の課題
- 研修担当の業務負荷が大きい
- 工場見学案内係の勤務形態がさまざまなので研修日の調整が難しい
- 勤務形態によって案内係の知識やスキルの習得に差が出る
導入効果
- VR教材の導入で教えるのが容易になり、研修担当の業務量が均一に
- VR化した工場コンテンツを使って、現地さながらに、自宅で学ぶことができる
- 視覚と聴覚を同時に使って学べるので、学習効果が高い
導入の背景と課題
研修担当の負荷が大きい
工場見学案内係の知識やスキルをいかに高めるか?
株式会社アサヒビールコミュニケーションズは、中核事業である工場見学の案内業務において紙の資料に代わる研修ツールを探していた。「案内担当は期限付契約のスタッフも多く、入退社が頻繁で、研修担当の負荷が大きい。担当者は研修だけをしているわけではないので、一年中、研修に時間が割かれるのは大きな課題だと感じていました」。管理部の石井氏は振り返る。
スタッフの勤務形態は、週1日勤務や繁忙期に限った季節勤務などさまざま。出勤日に研修を行うとなると、スケジュール調整が容易でなく、この調整だけでもひと苦労。同時期に複数のスタッフが入社しても、研修を同日に行うことが難しいので、必然的に研修担当の研修実施回数が増えていく。「勤務日数が少ないと、休みの間にナレーション等を忘れてしまうこともあります。勤務形態によって知識やスキルの習得に差が出ます」(石井氏)。
導入を決めた理由
工場をVR化して研修教材に
「ABook360」に課題解決の可能性
そのように感じていた矢先、石井氏は「ABook360」に出合った。エージェンテックのデモンストレーションを見て、360度パノラマVRを利用できることに強い関心を持った。「工場をVR化すれば、現地にいるかのようにどこでも学ぶことができます。今よりもよい教材を用意できるのではないかと思いました」(石井氏)。
これまでは、紙に印刷したナレーション原稿と音声データをスタッフに渡し、学習を促してきた。暗記することはできても、工場で実地研修を行った際に状況の違いや緊張から言葉が出てこないことが多いという。そこで、「ABook360」を利用して、VR空間を視覚情報として加えることで、自宅等にいながらも、現地さながらに学べる環境をつくろうと考えた。「視覚と聴覚を同時に使うことは学習効果が大きい。情報を関連づけて覚えることができるので、身につくのも早い」と石井氏は話す。
「ABook360」はタブレットやスマートフォンなどのモバイル端末内のVR空間を巡りながら、シームレスに必要な情報を表示。例えば、工場内を見学順路に従って進み、ナレーションすべきポイントで画面をタップすると、その場でナレーションを聞き、案内方法やジェスチャーなどを写真や動画で確認できる。研修を効率化し、知識やスキルの定着を促す「ABook360」に課題解決の可能性を感じたのだ。
導入時の状況と効果
座学段階で工場を隅々まで学ぶ
VR教材で楽しみながら学習
試験的に今年4月に入社した社員向けの研修教材として「ABook360」を導入した。新入社員が研修で最初に学ぶのは中核事業である案内業務なのだ。
社員はそれぞれ異なる工場に実地研修に行く。これまでは、現地に行くまで、工場内の詳細な情報を知るすべはなかった。それが「ABook360」を導入したことで、本社での座学段階で、全国各地に散らばる工場の情報を隅々まで学ぶことができるようになった。「工場ごとに展示物が違い、案内内容も異なります。現地をイメージしながら、座学を行うことは、教える側にも、教わる側にもメリットが大きいです」(石井氏)。
研修内容が分かりやすくなれば、教えることが容易に。教えるのが上手な研修担当に業務が偏ることなく、だれでも均一な研修を実施できるようになる。教わる側は、分かりやすいVR教材で学習意欲向上。「休憩時間にスマートフォンでVR教材を見て、自主的に学んでいる様子が頻繁に見られました」(石井氏)。生活の一部として定着してきたスマートフォンなどの端末を使用しての学習を楽しんでいるようにも見えたという。
マルチデバイスに対応していることも大きいという。会社がすべての社員、スタッフに端末を支給すると膨大なコストが発生する。「ABook360」であれば、端末内のコンテンツに対するセキュリティが厳格で、BYOD(私用端末の業務使用)でも十分な安全性を担保できる。BYODの場合、OSがさまざまなので、マルチデバイスに対応していることは大きな意味を持つ。
今後の活用
マニュアルをデジタル化してタブレットに集約
社内情報共有にデジタルサイネージも
研修教材としての利用に加え、今後は受注センターで使用しているマニュアルのデジタル化にも取り組んでいくという。受注センターは、アサヒビールのビールや飲料の受注業務を一手に担う。長年付き合いのある会社に対しては、その会社の商習慣に合わせて個別の受注フローを採用しているケースも多く、マニュアルを一本化できないという。そのため、マニュアルが膨大な数になっているそうだ。
ベテランスタッフであれば、自分の知識や経験をもとに取引先とコミュニケーションをとれるが、経験の浅いスタッフでは、そうはいかない。紙のマニュアルでは必要な情報を探すのに時間がかかってしまう。業務が属人化しているのだ。「すべてのマニュアルを『ABook360』に集約し、チャート式で必要なマニュアルに到達する仕組みを準備しています。臨機応変に、だれでも対応できるようにしたいのです」。
石井氏は、弊社が提供しているデジタルサイネージソリューション「ABookSmartLink」にも興味を寄せている。見学施設や店舗スタッフには自分専用のパソコンを支給していないので、メールによる社内の情報伝達が難しい。これまでは全国各地の工場の掲示板に印刷物を掲示するなどして対応している。各工場にデジタルサイネージを設置すれば、本社で情報を一元管理し、リアルタイムに発信することができる。業務効率改善に向けた石井氏の取り組みは加速している。
お客様プロフィール
私たちは、真心と情熱をもってお客様に接し、
挑戦と革新に取り組み、
すべての人々が心豊かに生活できる社会の実現に貢献します。
公式ウェブサイト
株式会社アサヒビールコミュニケーションズ
本社
東京都台東区雷門 2-20-3 アクアテルースUⅡ-6F
代表者
代表取締役社長 楢迫 敦子
設立
1987年
主な事業内容
アサヒグループ工場見学事業、アンテナショップ運営事業、研修事業、販促品企画販売事業、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)事業
2019年9月17日現在
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